子どもの育ちを中心に置いてみる

「夫婦の時間」を企画するにあたり、我が家で大切にしていることや私たち夫婦の現状についても軽く書いてみようと思う。

我が家にムスメッチがやってきたのは、1年10ヶ月ほど前。
予定日よりも10日ほど早く、自宅の和室でスルリと産まれた。

僕は、予定日の1ヶ月ほど前から「仕事」を中断。パートナーとも相談の上、育休状態、主夫状態を選択した。

直接的なきっかけは、モンテッソーリ育児で提唱されている「母子の共生期間」という考え方。
(詳しくはコチラの記事へどうぞ)

8週間は母子が密着して過ごすため、家事炊事などは周囲の人間がサポートする。
我が家はお互いの実家(関東)から離れた福岡が拠点なので、必然的に自分が主夫モードで対応した。ちなみに、9ヶ月目ぐらいから、徐々にオンラインでの講座などの仕事を再開し始めた。

1年10ヶ月ほどの時間の中で、こころに留めていたことは「ムスメッチの健やかさを中心に置く」「平和は子どもから始まる」ということ。
話し合ってそう決めたということでもないが、多分、夫婦でお互いの方向性は通じている。

具体的にどういうことかというと、ムスメッチが楽しく笑って過ごしていられる状態、彼女の意思を尊重することを意識する。
「ああ、今はこれがしたいのか」「これに興味があるのね」ということを汲み取って、それができるようにサポートするようにつとめている。

家の近くを散歩すると花や南天の実などを摘み取りたがるので、思う存分それができるようにしてあげたり。
米を研ぐのを見ていて「自分もやりたい」となったら、一緒にやってみたり。結果、床に米が飛び散ったりもするけど(僕個人の感覚としては、米が飛び散るのは嫌なので、別のもので同じような「遊び/お手伝い」をして欲しい。。。)。
先日は、味噌汁の具で柔らかくなった白菜を子ども用の包丁で思う存分切っていた。
マッチを擦って火をつけるのもできるようになった。
庭でゆずの収穫をしていたら、脚立に自分で一段ずつ登って、「ゆらゆら〜」と脚立を揺らして遊び始めたり。

「やりたい」をサポートできる環境を整えることを意識している。
佐々木正美さんの本には「3歳ぐらいまでは、子どもが求めることを全て叶えるぐらいの心持ちでいたら良い。それによって、安定した愛着が構築される」といった趣旨のことが書いてあった。

「いやぁ、それはちょっとやめてちょうだい」という反応が出てくることももちろんある。
上記の米のこととか、食事に飽きると「じゃ〜」と汁物を机にひっくり返したり、野菜を床に投げたり。
その時に、一旦立ち止まって、「ムスメッチがやりたいようにやる」を許容できるかを感じてみるようにしている。「コレコレ、もうおしま〜い」と強制終了しちゃうこともあるけど。
自分の中で出てくる反応って、自分の感覚でしかなく、自分が正しいという場所に大体はいる。
「何を大切にしたいか」というところにつながると、彼女の健やかさを中心に置きたいというところに立ち返ることもできる。

多分、我が家は一般的な家庭に比べて「ダメ」と言う頻度が極端に少ない。
僕ら夫婦がムスメッチに対して怒るとか叱るといったことは今までゼロだと思う。
表現しないだけで、自分の中にそういうエネルギーが出てくることも時々はあるけど。。。
この点、パートナーは突き抜けた境地にいるようで、ムスメッチに腹を立てるといったことはほぼない(と感じる)。

我が家はかなり特殊な環境だとは思う。自分が自宅のハナレを仕事場にして、インターネット経由で仕事をしていることもあり、夫婦二人ともに家にいることがかなり多い。なので、どちらかがムスメッチをケアすることができる。
経済的な余裕はそんなにないけど、時間や気持ちの余裕はそれなりにあると思う。

こういった関わりをすることでムスメッチが安定した愛着を形成できて、世界に対して信頼と喜びをもって生きることができるなら、僕は単純に嬉しい。
そして、それは「平和は子どもから始まる」ということそのものだ。

こんな風に書いていると、「すごく協力し合っている良い夫婦」に思えちゃうかも知れないけど、小競り合い&衝突は絶えないし、夫婦の関係性に難しさもたくさんある。
その辺はまた次回に。