NVC マインドフル・コミュニケーション

3週間ほどハワイ州のマウイ島とハワイ島に行って来た。
メインの目的はマウイ島で開催されるNVC (Non-Violent Communication)の国際集中トレーニング(IIT)に参加することだった。

それなりのコストと時間を投じてわざわざハワイまで行ったからこそ、得られたものがたくさんある。

IIT@マウイでの気付きや発見を表現していきたいと思っている。

その前提として、NVCについて自分なりの理解をごく簡単に整理しておこう。

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NVCは「非暴力コミュニケーション」とも呼ばれている。
私たちが日常的にほぼ無意識的な反応から繰り出すコミュニケーションは、往々にして共感を生み出せない、ひととつながれないものになっている。

評価や価値判断
批判や分析
アドヴァイス
教え諭す
指摘して正す
などなど、挙げたらきりがない。

僕自身がパタンとして繰り返して来たのは「すぐに解決策を提示する/提示しようとする」というやつ。アドヴァイスに近いかな。
「ん、それならこうしたら良いじゃん」といった感じで、よかれと思って(?)相手に伝える。
けれども、逆にそうされると「聞いてもらえた感」が全くないことに気付く。
それが続くと、あまり相談や話をしたくなくなってくる。

こうして、その関係性に「つながり」が生まれることはなく、お互いの人生をより豊かにするようなコミュニケーションにはならない。
これは、自分にも相手にも出会えない、悲劇的な、暴力的なコミュニケーションということだ。

NVCの大きな特徴は人が抱く「感情」とその根底にある「ニーズ」に着目すること。
色々なコミュニケーション方法があるけれども、「気持ち」や「感情」は扱っても、その奥深くに「ニーズ」があるというところまで掘り下げているものは他に無いと思う。

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気持ちに寄り添いながら、その奥にある「その人が大切にしたいこと」「満たしたいと望んでいること」をニーズとして捉える。
そして、全ての人のニーズを同等に大切にして、全てを満たす道を探求する。
そこで問われるのは柔軟性と創造性だ。
ニーズを介して人と人とがつながり、満たされた感じが生まれ、それぞれの人生をより豊かにする。

自分の気持ちとニーズ、相手の気持ちとニーズに意識を向ける。NVCは「マインドフルネス」をベースにしたコミュニケーションだと思っている。
マインドフル・コミュニケーション。

コミュニケーションがマインドフルに変わることで、自分自身の中に平和が生まれる。
そして、関係性の中に平和が生まれる。
さらに、組織や社会の中に平和が生まれる。
コミュニケーションが変われば、人も世界もより平和になると思っている。
この点でNVCに奥の深さと大きな可能性を感じている。

個人的にはNVC単体ではなく、アレコレと組み合わせたいと思っている。