ここ数年、通っているヴィパッサナー瞑想。
15年の年末から16年の年明けにかかる10日間コースに参加。
この1年は、ほぼ毎日1時間座ることを継続してきた。
その成果なのか、身体的にはとても楽なコースだった。
そして、真冬の京都なのに、冷え込みも大したことがなく、雪も降らず、これも楽に座れた一因だったと思う。
今回は淡々と日が積み重なっていった感じだ。
「長いな〜」「まだ後○日あるのかぁ」と思ったこともあるが、意外と、淡々と過ぎていく。
毎日10時間の瞑想。集中が切れることもあれば、驚異的な集中力が持続することもある。
座っていると、「過去の後悔」と「未来の不安」がたくさん浮上してくる。それが、自分の頭の中で展開されている「思考だ」という自覚と共に「あ、ほんとうに今しかないんだな、今ここに生きているんだわ」ということが腑に落ちてきた。
「今」という瞬間は自分の身体の感覚と呼吸を通してやってくる。
そこには、過去への後悔も未来への不安も存在していない。
このモードが身に付いていたら、苦悩というものから離れることができるだろう。
毎日座って修行をしながら、こうして体験出来ることの有り難さを感じる。
脈々と継承されてきた手法を学び、自分の内面が浄化されていき、自分が軽くなる。
この施設や仕組み自体が多くの人の寄付や想いで成り立っている。
法(ダンマ)の輪がまわっている。
「生かされている」ということが理屈無しに届いてくる。
生かされている自分を、もっと活かしたいという思いが沸いてくる。
次へのステップ。脱皮。
そんなイメージが次々に浮かんでもきた。
早く外に出たいという焦りに似た想いも抱きつつ、今ここを意識すると座ること、そして浄化のプロセスが目の前にあった。
法(ダンマ)について、本を読んだり、話を聴いたり、知的に理解したりという次元ではなく、座るというシンプルな実践を通して体験的に学ぶことができる。
それがヴィパッサナー瞑想。今の日本でここまでの質のプログラムは他には無いと思う。
興味のある人はぜひ参加してみて欲しい。扉は皆に開かれている。
そして、1度経験したっきりになっている人は、ぜひ2回、3回とコースに参加してみて欲しい。自分の状態も変わっているし、取り巻く環境も変わっている。その時その時の深い味わいになるはずだから。
自分の人生だし、10日間の時間というものは、自分で決めればやってくると思っている。
年内に、今度は奉仕で10日間入ろうかな、と考え中。