お話会 その後の問答 前編

8日に古賀市にある「オーガニック広場ひふみ」さんで「人を良くする食!?テンカブツから考える」のお話会を実施。

当日に会場にてプロジェクターが動かなくなるアクシデント発生!
ありゃー、焦っても仕方ないけど、どうしたものか?

と思っていたら、店主のKさんがSさんに電話連絡。
Sさんが自前のプロジェクターを持って来てくださった。
「せっかく来たから」と言って、企画にも参加してくださった。
本当にありがたい。
Sさんとは、来年イセヒカリの種モミを少し分ける約束をした。

さて、お話会自体は
現代社会の食の在り方
テンカブツって何なのか?
何が良くないのか?
表示のトリック
どうやって避けるか
などなどを動画やお話で解説。

tenka_talk_hifumi

トーク後の質疑&意見交換が充実していた。
添加物を入口に、ライフスタイルや個人の在り方、社会の在り方にまで話が広がって面白かった。

参加者の疑問や関心に応えられたか分からないけれども、以下、いくつかのやり取りとその後に思っていることを一緒に書いておきたい。当日語ったことも、語りきれなかったことも文字で表現しておこう。
書き出したら長くなったので2つの記事に分けました。

1:添加物を摂らない方が良いというのは分かる。自分も有機野菜の宅配などを取っている。しかしながら、現状の経済や食の世界が添加物を前提としているのも事実。添加物なしが進んでいったら、食品産業や経済が立ち行かなくなるのではないか?

確かに、そういった側面はあると思う。僕はほとんどの減少をゼロか100かでは考えていない。添加物が一気に消えるとは考えにくい。けれども、少しずつでも、違う食の在り方はつくっていける。自分がどういった社会を後世に残していきたいか。そこが問われると思う。
そもそも、食とは「人を良くする」ものだったはず。あるいは、経済のそもそもの意味は「世の中を治めて、人々を幸せにする」ということ。経世済民。
社会もそもそもは「人々が幸せに生きるための仕組み」だったはず。
けれども、今はかなりねじれてしまっていて、人を悪くする食、人々を不幸にする経済や社会になってしまっている。
今ある現状を「そういうものだ」と受け入れずに、「そもそもは?」と問うていくことが大切。そして、より良い仕組みをつくり出していくこと。
人間は本来的に創造力があり、より良い仕組みを作っていける存在だと思う。その潜在的な可能性は大きい。
悲しいかな、多くの人々が「消費者」というカテゴリに押し込められ、創造ではなく、消費する存在におとしめられている。先ずは知ることからスタートして、システムの罠から抜け出す必要があると思う。

powerofpeople

2:「添加物が良くない」というのは「健康に良くない」というのもあるだろうけれども、むしろ「微生物すら分解しない、環境の中の循環から外れているということが良くない」のではないかと感じた。
死体が腐りにくくなっているという話を聞く。保存料や防腐剤系を食品を通して摂取しているので、微生物が分解できないということだとも言われている。
自分は農業をしているが、農薬も環境の循環から外れてしまっているところに問題があるという想いがある。

とてもユニークな視点だと思う。添加物は自然界の循環から外れている。たしかに、化学合成してつくった化学薬品。微生物からも嫌われている。
僕は農村に住んで10年目になるが、人間は自然の一部という感覚を持っている。大きな自然、もっと言うと宇宙の循環の中で生かされているだけという感覚。
この視点を持っていると、原発も添加物も農薬もかなり「不自然」なものに思える。
このことは「自然の理(ことわり)」に沿っているかどうか?と問うと、いろいろなことの本質が見えてくると思っている。
ペットボトルに詰めて6ヶ月以上も常温で保存可能な「お茶」って不自然だよね。感覚的にそんなものは飲みたくない。

cha_cup
これは自分で作ったお茶。味わい深い。

後編に続く〜